リゾットって洋風の雑炊?それともお粥??それらの疑問にお答えします!<後半>

前半では、
【1】 雑炊
【2】 お粥
という自宅でも作ることの多そうな、日本的な料理について説明して、リゾットとの違いを検証しました。

リゾットって洋風の雑炊?それともお粥??それらの疑問にお答えします<前半>

後半では、どちらかというとレストランなど外食することが多そうな、洋食系の料理についてご紹介します。

最後に、簡単なまとめの表も作りましたので、そちらもご覧くださいね。

リゾットと○○との違いは?

【3】ピラフ

洋食のご飯というイメージですが、ピラフってどこの国の料理だと思いますか?

実は、トルコ発祥なんです。

ピラフはフランス語ですが、そのルーツはトルコ料理の「ピラウ」が語源だそうです。トルコからフランスに入って、フランス料理の「ピラフ」になったと言われていて、どちらも「煮た米と肉」を意味します。

「ピラフ」とは、生米をバターで炒めた後、ブイヨンなどのスープと一緒に水気がなくなるまで炊くフランスの炊き込みご飯です。 作り方はリゾットと似ていると思われたかもしれませんが、リゾットとの違いは、ピラフは炊き込みご飯で、水分を飛ばしてしまうことです。

【4】パエリア

スペイン料理の代表といえば、パエリア!というイメージの方も多いと思いますが、パエリアは一体どんな料理なのでしょうか?

「パエリア」とは、生米や具材をオリーブオイルで炒め、魚介系スープに香辛料のサフラン(※)を加え、炊き上げた黄色のお米料理です。

「パエリア」はスペイン料理ですが、その起源については、「ピラフ」がスペインに伝わり発展したとも、アラブ人によってスペインで発明されたとも言われています。

具材を混ぜ合わせて炊き込む「ピラフ」に比べて、「パエリア」は具材が大ぶりで、米の上に並べて煮詰めていきます。しっかり具を味わうのも「パエリア」の特徴です。

「パエリア」とは、バレンシア語(スペイン東部)で「フライパン」を意味する言葉。本場では、平底の浅い丸形で、両側に取っ手がついたフライパン「パエリア鍋」で作ります。

(※)サフラン:地中海原産の、秋に咲くアヤメ科の多年草

【5】ドリア

ファミレスでも一般的なドリア。リゾットと見た目は違うように感じますが、リゾットとの違いを聞かれることもありますので、調べてみました。

「ドリア」とは、バターを塗った容器にライス(バターライスやピラフなど)を盛り、ホワイトソースなどをかけ、その上にチーズをかけてオーブンで焼いた料理です。ファミレスなどでは、デミグラスソースやカレーをかけたものなどもありますよね。

では、洋食というイメージはありますが、どこの国の料理かというと、、、

1926年(昭和元年)、横浜ニューグランドで総料理長を務めていたサリー・ワイル氏が「体調が優れないので、何かのど越しのいいものを」というお客さんの要望を受けて考案した料理。つまり、ドリアは日本生まれの料理なんです!

何となく日本生まれの洋食というイメージはありましたが、そんな経緯で生まれた料理なんですね!のど越しがいいかどうかは疑問が残りますが。

まとめ

ピラフとパエリアは、生米からスープで炊き込むところ、ご飯の芯を残すところなど、リゾットと似ていることがわかりました。

違うのは入れる具材や味付け、あとはピラフとパエリアは水分を飛ばしてしまうのに対して、リゾットは水分を残すところなどでしょうか。

調べているうちに、リゾットはもちろん、ピラフやパエリアも作ってみたくなりました。

総まとめ

特徴を表にまとめました。

前半はこちらから↓
リゾットって洋風の雑炊?それともお粥??それらの疑問にお答えします!<前半>

リゾットって洋風の雑炊?それともお粥??それらの疑問にお答えします!<前半>

リゾットって何となくイメージはできるけど、いざ説明しようとすると、一体何なんだろう?
そんな方のために、リゾットについてまとめました。

そもそもリゾットって何?というところから、雑炊やお粥、ピラフなど、他の料理との違いについても解説します。

そもそもリゾットとは?

生米をオリーブオイルやバターなどで炒めて、野菜・キノコ・肉類・魚介類などを入れてから、コンソメやブイヨンなどのスープで炊いたイタリアのお米料理。

米の芯を少し残したアルデンテの状態で仕上げるのが、本格的なリゾットです。

イタリア北部の米の産地であるポー川付近で古くから食されてきた家庭料理です。語源はイタリア語で米を意味する「リーゾ(riso)」で、英語「ライス(rice)」の語源だそう。

お米は一般的な日本の米「ジャポニカ米」ではなく、「インディカ種」という細長い形をしたイタリア米を使います。

リゾットと○○との違いは?

・リゾットって雑炊ですか?
・ピラフとパエリアとの違いは?

などなど、他のお米の料理と見た目が似ているものもありますし、違いが気になりますよね。
よく聞かれることや、Q&Aサイトなどでよく見かけた質問にも、この際一挙にお答えします!

長くなったので、
前半:自宅でも作ることの多そうな日本的な料理
後半:レストランなど外食することが多そうな洋食系の料理
の2つの記事に分けました。

まずは前半の【1】【2】から!

【1】雑炊

鍋の締めで楽しむことが多い雑炊。和食のお店で作ってもらう時も、鍋の最後にご飯を投入、ある程度ご飯が水分を吸ったら卵を入れて、最後にネギを散らして出来上がり!という感じですが、実際のところどうなんでしょうか?

雑炊の作り方の特徴は、炊いたご飯を水で洗って表面のぬめりを取ること。水で洗ったご飯に、出汁や具を入れて煮込みます。

ご飯を洗うことには2つの効果があるそうで、第一に、さらっとした仕上がりになること。第二に、ご飯に味が染み込みやすくなるということです。

ご飯を洗わないで出汁で煮ると、ご飯のぬめりが溶け出して、とろみのついた仕上がりになります。さらっとした雑炊と、とろりとした雑炊。どちらが好みかは、人によって分かれそうですね。

ちなみに、おじやは炊いたご飯を洗わずに、そのまま出汁や具材を加え煮て作るというのが違いだそうです。ただ、地域や家庭によって呼び方が違ったりするようなので、明確な違いを説明するのは難しそうです。

雑炊がリゾットと見た目は一番似ている気がしますが、決定的な違いは「雑炊は炊いたご飯を使う」というところでしょうか。

【2】お粥

日本ではお粥というと、体調の悪い時とかファスティングの後とかに食べるもの、体にやさしいものというイメージがあると思いますが、雑炊とも似ている気もするし・・・。お粥ってどんなものなのでしょうか?

「お粥」とは、米(うるち米)、麦、粟、そばなどの穀類や豆類、芋類などを多めの水で柔らかく煮た料理のことです。

生米から炊くのが基本ですが、炊いたご飯を煮る作り方もあります。

「炊き粥」は生米からじっくりと炊いて作る調理方法で、入れ粥に比べてできあがるまでに時間がかかりますが、生米から炊くことで米本来の甘味が引き立ち、優しい風味を楽しめます。一方、「入れ粥」は炊いたご飯と水を一緒に煮て粥にするため、生米から炊く炊き粥よりも手間がかからず、調理時間も短く済みます。あらかじめ炊いたお米を使うので、とろりとやわらかくなります。

ちなみに、お粥が日本に渡ってきたのは紀元前1世紀頃で、お米が日本に渡ってきたのと同じ時期のようです。また、中国では6千年以上と言われていて、現代でも朝食はお粥という地域もあります。

まとめ

自宅でも作ることのある雑炊とお粥、お粥は生米から作る点では共通しています。一方、見た目がリゾットに似ていると感じる方も多い雑炊は「炊いたご飯を使う」ところで大きな違いがありました。

今回ご紹介していませんが、生米から作るという点では、炊き込みご飯が一番近いのかもしれませんね。

後半はこちらから↓
リゾットって洋風の雑炊?それともお粥??それらの疑問にお答えします!<後半>

リゾットとは?意外と知らないリゾットの歴史

なとりすの【ジョコ】です!

皆さんは「イタリア料理」と言えば何を思い浮かべていますか?
恐らく、パスタ・ピザ・チーズ・生ハム・・・などを思い浮かべていませんか?
ちょっと待ってください!!!
1つ忘れているものがありますよ。
それは・・・・・リゾットです!!
最近、スーパーやSNSなどでよく目にし、日本でもメジャーになりつつある「リゾット」について紹介していこうと思います。

目次

  1. リゾットとは
  2. 歴史
    2-1 米の歴史
    2-2 リゾットの歴史
  3. リゾット語源の由来
  4. まとめ

1.リゾット

リゾットとはイタリアで愛されイタリア発祥の食べ物です。
リゾットにはジャバニカ種と言われる、大粒で幅が広いお米が使用されています。
あっさりとしていて粘り気があるのが特徴的なお米です。
(比較:日本はジャポニカ種と言われる、短く円形のお米が主流となっています。)
(特徴:炊くと粘り気とつやが出る。)

作り方は超簡単!!
①お米は研がずにバターで炒める。
②①に野菜や魚・肉のブイヨン(日本でいうだしのこと)を入れて煮立てる。
③お米の中心がアルデンテ(芯が残る状態)になれば完成!!

2.歴史

どのようにしてイタリアでリゾットが主流になったのか?歴史について紹介していきます。
と、その前にリゾットを作るにあたりリゾットには欠かせない米についても少し触れてみたいと思います。

2-1 米の歴史

 イタリアでの米の栽培が始まったのは15世紀ごろ(500~600年前)と言われています。
米がどのようにしてイタリアに伝わったのかは諸説ありますが、インドや南アジアとの物々交換が入手の起源と言われ、後に栽培が始まったと言われています。
 現在イタリアはヨーロッパで米の生産量が多い国ですが、イタリア全土で米の栽培がおこなわれているのではなく、北イタリア(ミラノ・ベニスなど)のポー河沿いの水が豊かなエリアで栽培がおこなわれています。
リゾットの起源と現在のイタリア内での米の栽培エリアには、結びつきがありそうです。

2-2 リゾットの歴史

 諸説ありますが、1574年にミラノで米料理にサフランを混ぜて黄色に染めたことがリゾットの始まりと言われています。風味+富の象徴である金を連想させることから人気になりました。また、サフランには薬効があることも周知されていたことからも認知度が上がっていきました。
 1800年代にフライパンで玉ねぎを炒め腸詰めしたものと牛の骨髄を加えた米料理が誕生し、これが米料理として認定されました。
 1829年にミラノの料理研究家が「リゾット」と呼んだことをきっかけに米料理の名前が「リゾット」になり現代に伝わっています。
 1900年代にはイタリアの料理研究家が牛の骨髄を除去し、代わりに白ワインを加えるレシピが紹介されています。
 1980年代前半にグアルティエーロ・マルケージにより「リゾット・アッラ・ミラネーゼ」が完成したと言われています。リゾット発祥から約400年を経て、現在の形になったリゾット。

3.リゾットの語源・由来

諸説ありますが、リゾット(risotto)の「riso」は「rice(ライス)」の語源でもある「米」を意味するイタリア語。
「otto」の部分は「最高」を意味するイタリア語「ottimo」のからきている言われています。リゾットは「riso ottimo(リーゾ・オッティモ)」を組み合わせて「最高の米料理」という意味の略と言われています。

4.まとめ

ここで紹介した内容はほんの一部ではありますが、少しでもリゾットについて知っていただけたかと思います。
これまでイタリア料理と言えば、パスタ・ピザ・チーズ・生ハムが中心になっていたそこのあなた!
今回ご紹介させていただいたリゾットにも着目していただき違った視点でイタリア料理を楽しんでいただければと思います!